オールド・ブラック・ジョー
楽曲について
フォスターは南部の黒人の生活に題材を採った曲を何曲も作っており、この曲は生涯を南部のプランテーションで働き続けた黒人奴隷が、この世を去ろうとする際の諦観がテーマとなっています。
タイトルの「オールド・ブラック・ジョー」は架空の人物ではありますが、フォスターは彼の義父の家で働いていた黒人の召使いに着想を得てこの曲を書いたと言われています。
フォスターが活躍した19世紀半ばのアメリカでは、黒人が登場する楽曲には彼らの滑稽さや愚鈍さをあざ笑う曲が大半を占めていたのですが、フォスターはその風潮に反して黒人労働者達を同情的に描写した作品を書き続けていました。「オールド・ブラック・ジョー」は穏やかなメロディの中に郷愁と哀愁が優しく漂う曲調であり、フォスターが黒人の人々に感じていたであろう同情的な心情が反映されているようにも感じます。
楽譜
音源
参考音源
ピアノ伴奏
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